クレジットカードの加盟店審査に通らないときの選択肢:落ちる理由と見直す点

加盟店審査とは、カード会社や決済代行会社が、お店の事業の実態と信頼性を確かめる審査で、個人がカードを作る審査とは別物です。落ちたときは、特定商取引法の表記や返品の条件、申込内容とサイトの一致を見直してから、申し込み直すか申込先を変えます。それでも難しいときは、銀行振込、コンビニ払い、後払い、ステーブルコイン決済など、カード以外の方法があります。

更新日: 文:合同会社暗号屋

加盟店審査とは

加盟店審査とは、クレジットカード決済を受け付けたいお店を、カード会社や決済代行会社(お店とカード会社の間に入り、契約の窓口をまとめる事業者)が確かめる審査です。事業の実態、扱う商品、サイトの表示などを見ます[1]。

個人がカードを作るときの審査とは別物です。個人の審査では、収入や勤務先、支払いの履歴など「きちんと支払えるか」を見ます。加盟店審査では、事業の信頼性や営業実態など「カード決済を受け付けるうえでのリスク」を見ます[1]。

審査がある理由は、カード会社が購入者の代金をいったん立て替えるからです。トラブルで代金を回収できないと、カード会社が損をします[1]。詳しい審査基準は公開されていません[1]。

加盟店審査に通らない主な理由

詳しい審査基準は公開されていません。一般に挙げられるのは、次のようなものです[1]。

  • 扱う商品やサービス。消費者トラブルが起きやすいと見られるものは、審査が厳しくなる傾向があります。
  • サイトの表示が足りない。特定商取引法に基づく表記がない、商品をカートに入れられない、などです。
  • 必要な許認可や書類が揃っていない。扱う商品によっては、許認可の書類が求められます。
  • 営業の実績が確認できない。始めたばかりで取引の実績がない、店舗の情報を確かめられるサイトがない、などです。

業種だけで決まるわけではありません。書類やサイトを整えることで、通る可能性は上がります[1]。

もう一度申し込む前に見直すこと

  1. 特定商取引法に基づく表記。ネットショップ(通信販売)では、事業者の名称・住所・電話番号、販売価格と送料、代金の支払い時期と方法、商品を渡す時期、返品の可否や条件などを、正確に書きます[1][2]。
  2. 返金・返品の規約。条件をわかりやすく書き、サイトから見つけやすい場所に置きます。通信販売の広告では、返品の可否、返品できる期間などの条件、返品の送料の負担を表示する必要があります[2]。
  3. サイトと申込内容の一致。申込書の事業者名、所在地、扱う商品が、サイトや登記と食い違っていないか確かめます。審査では、申し込んだ情報と実際の事業が一致しているかも見られます[1]。
  4. 許認可と書類。必要な許認可を取り、書類を揃え、サイトにも掲示します[1]。
  5. 買い物の流れ。ネットショップなら、商品をカートに入れて注文できる状態にしておきます[1]。
  6. 申込先を変える。カード会社と直接契約する方法と、決済代行会社を使う方法があります。決済代行会社は幅広い業種を受け入れる傾向があるとされ、審査にかかる日数も申込先で違います[1]。

審査にかかる時間と、急ぐとき

結果が出るまでは、一般に数日から数週間かかります。書類に不備があると、さらに延びます。日数は申込先で違います[1]。

急ぐときは、書類とサイトを先に整えてから申し込みます。審査に落ちるたびに待つ時間が増えるので、申込みの前に見直すほうが早道です。審査の結果を待つあいだは、銀行振込など、加盟店審査のいらない受け取り方を案内しておく手もあります。

カード以外の選択肢

カード決済に通らなくても、代金を受け取る方法はあります。向き不向きを、一般的な傾向でまとめます。条件は事業者によって変わります。

カード以外の支払い方法の向き不向き
方法 向いている場面 注意する点
銀行振込 金額が大きい取引。購入者が口座を持っているとき。 入金の確認作業が要る。入金を待ってから商品を渡すため、すぐに渡したい商品には向きにくい。
コンビニ払い カードを持たない、または使いたくない購入者向けの物販。 決済代行会社などとの契約が要り、そこで審査がある。支払いには期限があり、期限までに払われないこともある[3]。
後払い 購入者が先に払うのをためらう物販。 後払いサービスの会社が購入者の与信審査をする。お店にも、その会社の加盟店審査がある[4]。
ステーブルコイン決済 カード会社の与信審査に頼らず受け取りたいとき。デジタルの作品の販売や、海外のお店が日本の購入者に売るとき。 購入者がステーブルコインを用意する必要がある。サービスごとに規約がある。すてぶるペイには後払い・分割払いがない。

ステーブルコイン決済の仕組みは、ステーブルコイン決済とはで解説しています。手数料の見方は決済手数料の比べ方、カード決済で起きる取り消しはチャージバックとはを見てください。

すてぶるペイの場合

すてぶるペイは、円で払い、ステーブルコイン(JPYC)で受け取る決済です。開発中で、提供開始日は未定です(2026年11月時点)。カード会社の与信審査に頼りません。

  • 購入者は、パスキー(顔・指紋認証)で支払いを承認します。JPYC の残高が足りないときは、日本円で銀行振込をします。初回だけ、JPYC EX(JPYC の発行・償還を行う外部サービス)でアカウントの開設と本人確認が要ります。
  • お店は、売上を JPYC で受け取ります。加盟店アカウントは、事業者の事前審査(KYB)や本人確認(KYC)なしに、ウェブからおひとりで開設できます。
  • 手数料は検討中です。全加盟店一律の固定料率を予定しています。購入者への上乗せはありません。

ただし、無条件ではありません。利用には、利用規約への同意と法令上の要件を満たすことが前提です。利用規約では、日本の法律で違法な事業者ではないことを表明していただきます。業種で迷うときは、導入前にご相談ください。既知の制限も確認できます。

よくある質問

加盟店審査に落ちたら、個人のクレジットカードも作れなくなりますか?

加盟店審査と、個人がカードを作るときの審査は別の審査で、見るところも違います。加盟店審査はお店の事業を、個人の審査は収入や支払いの履歴などを見ます。気になるときは、カード会社に確かめてください。

落ちた理由は教えてもらえますか?

詳しい審査基準は公開されていません。理由を知りたいときは、申込先に問い合わせてみてください。わからないときは、特定商取引法の表記や返金規約、申込内容とサイトの一致を見直すところから始めましょう。

すぐに再申込みしてもいいですか?

見直しをしてから申し込むことをおすすめします。同じ内容のままでは、同じところで止まるおそれがあるためです。再申込みの間隔に決まりがあるかは、申込先に確かめてください。

カード決済ができないと、ネットショップは成り立ちませんか?

そうとは限りません。銀行振込やコンビニ払い、後払い、ステーブルコイン決済などがあります。扱う商品や、購入者の層に合う方法を選びましょう。

すてぶるペイなら、どんな商品でも扱えますか?

いいえ。利用には、利用規約への同意と、法令上の要件を満たすことが前提です。利用規約では、日本の法律で違法な事業者ではないことを表明していただきます。合法な取引を、業種を理由に一律に止めることは想定していません。業種で迷うときは、導入前にご相談ください。

出典

いずれも 2026年11月5日に内容を確認しました。

  1. Square「クレジットカード加盟店申請の流れと審査に通らない原因とは?」Town Square(2026/8/30)。2026年11月5日確認。
  2. 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」(広告の表示、法第11条)。2026年11月5日確認。
  3. Stripe「コンビニ決済」Stripe ドキュメント。2026年11月5日確認。
  4. CatchBall, Inc.「後払い.com」(加盟店審査と、購入者の与信審査の説明)。2026年11月5日確認。